こんにちは、
西川聡(にしかわそう)です。
なぜ、手で触れ逢うという簡単なことが、
こんなにも独特な安らぎの情緒を
与えてくれるのでしょうか?
実は、人のからだのまわりには
空気の温かい層があり、
その空気層で、からだは守られています。
尊厳を守っているといってもいいのです。
肌に触れ逢うことは、
この空気層をそっとかき分けて、
相手の精神の尊厳と安らぎを
共有することと同じ意味を成します。
ところで、
死は必ずやってきますが、
そこから出された
安らぎのための所作と哲学が
東洋西洋共通の所作となっています。
・握手
・祈り
・言葉がけ
・あいさつ
・合掌
病める人々の安らぎは、
さわやかな風のような気持ちで、
からだに触れて、
さすってあげることです。
ただ触れるだけですが、
それが、こんなにも
すばらしいことかと
感動を伝えられます。
合掌について:
右手は仏の世界や清らかなものを、
左手は命ある者や生きている
世界の俗世を表し、
二つの世界をあわせ
一緒にすることで
仏と一体になり、静寂を祈り、
敬う気持ちを表現している。
前回の通心で書いた
「手と手の皺を合わせて幸せ」
の話ですが、
右手に『眼に見えないもの』
左手に『眼に見えるもの』とを
かさね合わせると
幸せが生まれるという
意味であると、私は思います。